B ポリソムノグラフィー(PSG)

 睡眠呼吸障害の診断、病態生理の解明にはポリソムノグラフィーが行われます。ポリソムノグラフィーは国際的にも最も信頼され、容認されている客観的な睡眠時記録です。ポリソムノグラフィーは睡眠状態及び睡眠中に変動する種々の生理学的項目を測定します。
 脳波(EEG)・眼球運動(EOG)・おとがい筋電図(EMG)による睡眠段階判定ならびに中途覚醒反応の検出、鼻と口の気流、胸腹部の換気運動、心電図、パルスオキシメーターによるSpO2測定などが基本的な測定信号です。周期性四肢運動障害(PLMD:Periodic Limb Movements Disorder)はSASにしばしば合併すること、さらにこれが睡眠障害の主因である場合もあることから、前頚骨筋の筋電図を実施し、PLMDの有無をみればより正確な病態把握が可能となります。

・無呼吸
  睡眠中の10秒以上の気流停止を睡眠時無呼吸といい、無呼吸中
  換気努力が継続していれば閉塞型、消失していれば中枢型、無呼吸
  の前半が中枢型で後半が閉塞型へ移行するものであれば混合型と
  します。
・低呼吸
  前後の安定した呼吸に比べ、気流が10秒以上明らかに減少
  (50%以下)するとともに、基準値から3-4%以上のSpO2低下、
  もしくは覚醒反応を伴う場合に低呼吸と定義します。

 SAS患者、特に閉塞性のSAS患者は睡眠中に
頻回に覚醒し、また体動も伴います。従って通常の
睡眠段階の判定に従うとSAS患者の場合、脳波上
睡眠状態を見いだせないかあるいはStage1及び
体動のみとなる事もありうります。
睡眠時無呼吸症候群のページ
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@ Epworth Sleepness Scale (ESS)

患者の自覚的な眠気を評価する方法として、EpworthSleepnessScale(ESS)があります。ESSは一定期間の眠気について自記するものであり、睡眠医療機関での日常診療においてルーチンに用いられます。しかし、ESSは自己評価なので変動幅が極めて大きいことや、患者は自分自身の日中過眠を過度に過小評価(またはその逆)する傾向にあるなど、ESSによる評価には限界があるとともに、他覚的な眠気判定検査との解離も決して少なくないことを考慮する必要があります。

各々の質問に対し、0〜3までのいずれかを選択し、その合計が10点以下であれば正常範囲、11点以上であれば昼間の傾眠が疑われます。

     状    況             点  数

@ 座って読書をしているとき              0. 1. 2. 3

A テレビを見ているとき                0. 1. 2. 3

B 会議中や劇場で何もしないで座っているとき      0. 1. 2. 3

C 乗客として1時間続けて自動車に乗っているとき     0. 1. 2. 3

D 午後、横になって休息しているとき          0. 1. 2. 3

E 座って人と話しているとき              0. 1. 2. 3

F 昼食後、静かに座っているとき(飲酒なし)      0. 1. 2. 3

G 自動車を運転中交通渋滞で23分止まっているとき    0. 1. 2. 3

 0:決して眠くならない    1:時に眠くなる    2:1と3の中間
 3:眠くなることが多い

A 簡易診断法

1)パルスオキシメーター
 SpO2低下指数(ODI)からAHIを推測する方法。PSGのAHIとODIの相関は十分とはいえません。
(ODI:Oxygen Desaturation Index 1時間あたりの酸素低下指数)
(AHI:Apnea Hypopunea Index 1時間あたりの無呼吸低呼吸指数)

2)アプモノニタ
 鼻口気流、胸部もしくは腹部の呼吸運動、気管音、
SpO2モニタなどを同時記録し、後に自動解析する一般に
携帯可能な検査システム。この方法では脳波が記録されず、
睡眠時間や睡眠の質などの判定ができないため、正確な
AHIの算出が不可能です。
検査




 
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