タバコの有害物質
タバコの煙には、4000種類以上の化学物質が含まれています。そのうち60種類がベンゾピレン・タールのような発がん性物質、ニコチン・一酸化炭素といった有害物質もあります。その中でもニコチンは、麻薬にも劣らない依存性をもつ薬物と言われています。
- 依存性 ニコチン > ヘロイン > アルコール > カフェイン
- 禁断症状 アルコール > ヘロイン >ニコチン > カフェイン
- やめることの難しさ アルコール = ヘロイン = ニコチン> カフェイン
タバコと関係する病気
因果関係を推定する証拠が十分(確実)
・がん
肺、口腔・咽頭、喉頭、鼻腔・副鼻腔、食道、胃、肝、膵、膀胱、子宮頸部
・肺がん患者の生命予後悪化、がん患者の二次がん罹患
・循環器の病気
虚血性心疾患、脳卒中、腹部大動脈瘤、末梢動脈硬化症
・呼吸器の病気
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸機能低下、結核による死亡
・糖尿病:2型糖尿病の発症
・その他
歯周病、ニコチン依存症、妊婦の喫煙による乳幼児突然死症候群(SIDS)
早産、低出生体重・胎児発育遅延
証拠は因果関係を示唆(可能性あり)
・がん
大腸がん、腎孟尿管・腎細胞がん、乳がん、前立腺がん死亡
急性骨髄性白血病、子宮体がんのリスク減少
・がん患者全体の生命予後悪化、再発リスク増加
治療効果低下および治療関連毒性(治療による副作用がでる)
・循環器の病気
胸部大動脈瘤
・呼吸器の病気
気管支喘息の発症および増悪、結核の発症および再発、特発性肺線維症
・その他
う蝕(虫歯)、口腔インプラント失敗、歯の喪失、閉経後女性の骨密度低下
大腿骨近位部骨折、関節リウマチ、認知症および日常生活動作
女性の生殖能力低下、妊婦の子宮外妊娠・常位胎盤早期剥離・前置胎盤
妊婦の子癇前症・妊娠高血圧症候群(PIH)のリスク減少
※未成年者の場合(喫煙開始年齢が若いことによる)
因果関係を推定する証拠が十分(確実)
・全死因死亡、がん死亡、循環器の病気による死亡、がんにかかるリスク増加